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論文

Usefulness of competitive inhibitors of protein binding for improving the pharmacokinetics of $$^{186}$$Re-MAG3-conjugated bisphosphonate ($$^{186}$$Re-MAG3-HBP), an agent for treatment of painful bone metastases

小川 数馬*; 向 高弘*; 川井 恵一*; 高村 徳人*; 花岡 宏史*; 橋本 和幸; 柴 和弘*; 森 厚文*; 佐治 英郎*

European Journal of Nuclear Medicine and Molecular Imaging, 36(1), p.115 - 121, 2009/01

 被引用回数:25 パーセンタイル:57.74(Radiology, Nuclear Medicine & Medical Imaging)

癌性骨転移疼痛緩和に有用であるビスホスホネート骨格に安定な$$^{186}$$Re錯体を導入した$$^{186}$$Re-MAG3-HBPを開発してきた。一方、本薬剤の錯体形成部位MAG3と$$^{rm 99m}$$Tcとの錯体$$^{rm 99m}$$Tc-MAG3は、血清蛋白結合性が高く、蛋白結合阻害剤の併用により、血液及び非標的臓器からのクリアランスの促進に有効であることが示されており、本薬剤においても、同様な効果が期待される。そこで、本研究では、$$^{186}$$Re-MAG3-HBPの血液及び非標的臓器からのクリアランスの促進を目的に、本標識薬剤における蛋白結合阻害剤の影響を検討した。その結果、セフトリアキソンの併用により$$^{186}$$Re-MAG3-HBPのラット血清,人血清及び人血清アルブミン中での蛋白結合率は大きく減少した。さらに、$$^{186}$$Re-MAG3-HBPのラット体内動態におけるセフトリアキソン併用の影響を検討したところ、骨への集積性を損なうことなく、血液及び非標的臓器である肝臓,腎臓からのクリアランスが促進された。これらの結果は、蛋白結合阻害剤が、血清蛋白質と高い親和性を有する$$^{186}$$Re-MAG3-HBPの薬物動態を改善するのに有用であることを示している。

論文

Skeletal affinity of Tc(V)-DMS is bone cell mediated and pH dependent

堀内 和子*; 今野 彩*; 植田 真由美*; 福田 容子*; 西尾 早織*; 橋本 和幸; 佐治 英郎*

European Journal of Nuclear Medicine and Molecular Imaging, 31(3), p.388 - 398, 2004/03

 被引用回数:21 パーセンタイル:50.16(Radiology, Nuclear Medicine & Medical Imaging)

腫瘍骨転移には造骨性と溶骨性があり、その鑑別診断を行うことが治療の際に重要であり、これまでの研究成果からビスホスホネート化合物($$^{99m}$$Tc, $$^{186}$$Re-BP)は造骨性骨腫瘍に集積し、ジメルカプトコハク酸化合物($$^{99m}$$Tc, $$^{186}$$Re(V)-DMS)は溶骨性骨転移部位への集積が報告されている。本研究では、溶骨性骨転移部位へ集積するジメルカプトコハク酸化合物の集積機構を詳細に検討した。$$^{99m}$$Tc(V)-DMS及び$$^{186}$$Re(V)-DMSの溶骨性骨転移部位への集積には破骨細胞が関与していると考えられる。破骨細胞は低pH時に高い骨吸収活性を示すことから、グルコース投与により酸性症を発現したマウスを使用した動物実験及び細胞取り込み実験に対するpH効果を調べた。その結果、細胞内の酸性化がDMS化合物の取り込みに関与することが示唆された。溶骨性骨腫瘍は破骨細胞の活性化と局所的な細胞外液の酸性化を伴うことから、$$^{99m}$$Tc(V)-DMSの溶骨性骨腫瘍の診断及び$$^{186}$$Re(V)-DMSの溶骨性骨転移の疼痛緩和における有効性(可能性)が示された。

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